Portrait of bottega acca

まず、お客様から元となる写真をお預かりします。

人物、ペット、風景、基本的にジャンルは問いません。
また、写真内の人数やペットの種類（犬、猫、ウサギなど）も問いませんが、
その難易度によってお値段が変わって参ります。

写真を拝見させていただいた段階で、お見積もりのお値段をご連絡させて
いただきます。

元となる写真から、デッサンのような線を描き起こします。
これは線彫りをするための線描なので、普通のデッサンとは少し違います。

紙に鉛筆で描くことは、平面での表現です。何本の線がどのように重なり
合っても問題ありません。ですが、金属板に彫り込むことは、立体での
表現です。線の密度密すぎても疎すぎても、きれいに仕上がらないのです。

また、全て彫り線だけで表現することになるので、ぼかしたりなじませたり
といった絵画的な手法も使えません。

完成品を意識しながら、洋彫りのための下絵を描きます。

下絵をお客様に確認していただいた後、いよいよ金属板へ彫ります。

金属の種類は、基本的に真鍮です。完成したばかりの時は明るい金色ですが、
非常にゆっくりと、落ち着いた色味に変化していきます。
金、銀、銅など他の金属でも制作は可能です。

私の洋彫りは手の力だけで彫り進んでいく、イタリアはフィレンツェの伝統的な
スタイルです。特に肖像画は、ペンで描く柔らかなラインと表情を持った線を
タガネで表現するため、手彫りでなくてはなりません。

また、ただ下絵の線をなぞって彫るだけでは、どこか味気ない印象になって
しまいます。
彫り線の太さ、深さ、早さを常に調節しながら、描くように彫っていきます。

完成品を額装して、お届けします。

額縁の種類は、特にご指定が無い場合は写真のものとなりますが、お持ちの
額縁を使いたいなどのご希望がございましたらご相談ください。